歯科金属アレルギーが汗疱の原因となることがある
歯科金属アレルギーというアレルギー症状があります。
これは、歯の治療の際に、銀歯に用いられる金属によるアレルギー症状です。
歯科金属は、口の中で唾液などと反応し、イオン化として溶け出して体内に入ります。
これが体内で蓄積され、汗疱(汗疱状湿疹)等の肌湿疹の原因となることがあるようです。
一部では、汗疱患者のうち30%の人が歯科金属を除去したところ症状が改善したという結果もあるようです。
歯科金属の中でも特に「水銀(アマルガム)」が良くない
歯科金属の中でも、特に「水銀(アマルガム)」が人体に悪影響を及ぼします。
アマルガムは、身体に貼りつけるだけでも人体に悪影響があるため、後述するパッチテストでも用いられないことが多いです。
アマルガムは、現在は銀歯に用いられないようですが、1990年代までは普通に用いられていました。
なので、1990年代に歯の治療を行った方は銀歯にアマルガムが用いられている可能性があります。
実際、私は1996年頃に治療した奥歯の銀歯に用いられておりました。
アマルガムの特徴は「鈍く黒っぽい銀色」をしているところです。
しかし、他の金属であっても経年劣化で同じような色になることもあるようです。
他の金属でアレルギーがなくても、アマルガムが原因で汗疱などの肌湿疹が起きることも多いようです。
ですので、金属アレルギーのパッチテストを受けるよりは、まず口内のアマルガムを除去する方が汗疱治療のためには効果が高いと思います。
歯科金属アレルギーの見つけ方
これは、16種類程度の金属を1週間体に貼りつけて、皮膚のアレルギー反応を見ると言うものです。
(保険外診療のため、費用は8,000円〜10,000円かかります。)
私はこの検査を行いましたが、特段のアレルギーは見つかりませんでした。
日常生活で金属アレルギーの症状が出たことがなかったので、おそらく妥当な結果だったと思います・・・。
なので、日常生活をしていて金属アレルギーが出ていない方は、このパッチテストをしてもアレルギー症状は出ないのではないかと思います。
ただ、この時は、上で書いたとおり、パッチテストを行うだけでも人体に害がある「水銀(アマルガム)」のテストは行いませんでした。
アマルガム以外の歯科金属のパッチテストでアレルギー症状はなかったものの、内科の先生曰く、
「アマルガムが汗疱の原因となっている可能性は否定できない」
とのことだったので、アマルガムにアレルギー反応があるのかはわかりませんでしたが、口内から除去をすることにしました。
私が行った水銀(アマルガム)の除去治療
ですが、私が治療したアマルガムがあった歯は、
- 比較的前の方(4番)であり口を開けると銀歯が見えやすいこと
- 再び別の金属を詰めるのは本末転倒だと思われたこと
から、銀歯ではなくセラミックの詰め物をすることにしました。
セラミック自体は結構高価なので、
- 比較的安価(通常の2/5の値段)で施術してもらえて
- かつ、評判が良い歯科医
を探して治療を行ってもらいました。
アマルガムが除去でき、見た目も良く、耐久性も銀歯よりあるということで非常に満足しています。
歯科金属アレルギー治療で重要なこと
1点重要なのは、歯科金属アレルギー治療は結果が出るまでに半年程度はかかるということです。
それは、体内に蓄積された金属が体外に排出されるまでに時間がかかるためです。
私は、2011年の9月にこの治療を行い、2012年の3月頃にはかなり症状が改善しました。
(他の方法も併せて行ったため、これのみの効果とは断定はできませんが、効果はあったと思います。)
とは言っても、歯科金属アレルギーが汗疱の原因である場合には、アマルガムを除去しないことには問題は解決しません。
また、アマルガムは汗疱のみならず、人体に対して有害な物質です。
なので、口内にアマルガムがあるか不安な方は、歯科医の受診をおススメします。